Melbourne | Royal Botanical Gardens Victoria ロイドオリーブの事
ロイドオリーブはオリーブ科の低木。
北西部クィーンズランド(ブリスベン山)などの固有種という事ですが、レッドリストの植物だそうです。
絶滅危惧種の一歩手前で、環境保護および生物多様性保全法の、VC(Vulnerable)というレベル。
ロイドオリーブは都市開発による生息地の損失と劣化により個体数が限られてきていて、保全するする為に、地元のコミュニティー内で認知度を高めたり、民間の土地所有者、土地管理者との連携により保全情報を共有して守っているようです。
日本も、レッドリストの植物に対して同じようなことを行なっていると思います。
ブッシュファイヤーによる、若い苗木の保護も対策しているとの事。
そして、潜在的な脅威になっているのが、ランタナ(Lantana camara)なんだそうです。
日本でもお馴染みの園芸種のかわいいお花です。花期が長くてとても丈夫。
別名シチヘンゲ。だんだんと花の色が変わっていきます。
東京の冬レベルの寒さは楽勝で常緑化しています。年間通して咲いていると思います。
この日本では、可愛がられ育てられている花が、ロイドオリーブの脅威とは!
知らなかった!
ついでに小笠原諸島や沖縄諸島でも、侵入生物として、抜き取り、刈り取りが行われているという事実がわかりました。子供が種を食べると死ぬ事があるとも書いてありました。東南アジアでは、香辛料に使うらしいけど。
今年の4月にSydneyに行った時、Manly で撮った写真ですが、確かに雑草化していて、森林の縁にかなり生えていました。
森林の縁に生えることによって、ブッシュファイヤーの燃料負荷が増加するということです。
『国家的意義の雑草:ランタナ戦略計画』というのもあり、ロイドオリーブの脅威になり得るところに生息していれば除去するのだそうです。
侵略的な雑草
きっと、ロイドオリーブは、適切な種子の収集と保管が行われ、人為的に個体数を増やしていくのでしょう。そうなることを願っています。
情報は、オーストラリア政府の種のプロファイルおよび脅威データーベースより引用させていただきました。
洋の東西を問わず、どこの地域でも増えつつあるレッドリスト。
あ〜残念だと心で思いながらも、明日からやっと夏休みで(7月も休んだけど)、台風が過ぎたら、高山植物でも見に行こうと思うわけです。
でも、高山植物にはいい迷惑。きっとごちゃごちゃと人間が侵入してきて、(鹿にも食べられるみたいですが) 登山道なんてなくなれば、盗掘も無くなるし、花たちには平和なんだろうなぁ。
きっと写真なんて撮られたくないんだろうな。
自然の中に入っていくと、人間なんて一番弱いかもしれないけど。