SSAWWAVES’s blog

東京都在住。旅行の事。山登りで見た植物の事を書きます。

山でナデシコを見て思った事。

ナデシコは、日本の女性を形容するのに使われる花で、有名です。

万葉集」でも、愛する女性をなでしこに例えた歌があり、「古今和歌集」でも女性の比喩となっています。

この夏休みは、2種類のナデシコに出会い、この不思議な形態の花弁と、ピンク色に魅せられて、日本女性を大和撫子(カワラナデシコ)に例えた由来を、よく知らなかったので、調べてみました。

下の写真のようにか細い茎に薄く細かく裂けたピンクの花弁。

いかにも可憐で清楚なイメージの花です。

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カワラナデシコ(ヤマトナデシコ

大和撫子とは、三省堂の辞書では、「日本女性の清楚な美しさを讃えて言う語」

広辞苑さんは、「日本女性の美称」

Wikipediaでは、「日本人女性を指す昔の言葉」と、バッサリ。

「昔」だそうです。

大和撫子ステレオタイプは、もういないという事?

 

まずは、「撫子」という言葉の成り立ちは、

神話の世界からの引用なので、どうなのかしら?と思いますが、毎年、娘をヤマタノオロチの生贄に捧げている、父アシナズチノミコトと母テナズチノミコトに、手足を撫でるように大事に育てられたというクシナダヒメの神話から来ているという説があるようです。

大切に育てられた美しいクシナダヒメは、ヤマタノオロチ退治に訪れたスサノオノミコトに見染められます。

スサノオノミコトは、ヤマタノオロチ退治が成功したら娘を妃にしたいと両親に申し出て、無事にオロチ退治達成、クシナダヒメはスサノオノミコトの妃になるという物語。

「ナズ」は、撫ず(なでる)で、父と母の名前とかけて、クシナダヒメのように、撫でるように愛され大切に育てられた子のことを「撫子」と呼ぶようになったようです。

ナデシコの可憐な花は、その様に人に愛されるイメージとリンクした花らしく、昔の人が、ナデシコを見た時に、女性であったり、子供であったり、大切にしたい人を思い浮かべて、撫でたくなるような花なので、ナデシコと呼ぶようになったようです。

なるほど。

 

ナデシコと言う、花の名前の前に、あえて「大和」がついた由来は、平安時代に、中国から、外来種ナデシコが入ってきて、それを「唐ナデシコ」と呼ぶようになり、日本の固有種を区別して、あえてヤマトナデシコと呼ぶようになったらしいです。

つまり、ヤマトナデシコカワラナデシコの事なのですね。

ちなみに唐撫子(カラナデシコ)はセキチクの事です。

写真はWikipedia から。

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カラナデシコセキチク

Chinese pink とも言います。だいぶ雰囲気が違いますよね。

けっこう派手なイメージです。カーネーションに近いですね。

ちなみにカーネーションナデシコナデシコ属です。

これは、さすがに、平安時代の人も、同じナデシコ科でも区別したのですね。

 

確かに、ヤマトナデシコは、可憐で清楚で繊細で優しい花です。

万葉集古今和歌集などで、愛する女性や子供、時には男性の比喩に使われたところあたりから、女性の美称になったのでしょう。

他に、女性に喩えて相応しい花は沢山あると思うのですが、あえて、ナデシコになったのは、当時の流行の花だったような気がします。(あくまで個人的意見)

 

下の写真はタカネナデシコです。 カワラナデシコの高山型です。

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タカネナデシコ

冬の間は冷たい雪の下。生えているのは、岩場や礫場なんです。

カワラナデシコよりも、かなり花弁の切れ込みが深く裂けていて華やかな感じがしますが、可憐さには変わりありません。

茎は細くてしなやかです。

厳しい高山の環境で美しい花を咲かせます。

タフな環境下でも、美しさに満ち溢れている。

本当のヤマトナデシコは、男性、女性に限らずともメンタルもフィジカルも強いいさぎよい人の事なのかも。

フウロソウにも種類がいろいろ…

夏休みを利用して登ってきた、南アルプス北岳と富士山のすそ野に位置する杓子山で咲いていた、フウロソウの仲間についてまとめてみました。

二つの山は標高も地質も違いますから植生環境が異なり、咲いていたフウロソウの種類が違いました。

フウロソウとは

フウロソウ科フウロソウ属の花で、

学名はGeranium ギリシャ語で鶴(Geranos)の事だそうで、果実が、長い鶴のくちばしのようだからだそうです。花弁は5枚。

フウロソウ属は約430種で、日本には10数属が自生しています。

日本では、低地から高山帯にかけて分布していて、花期は、夏季から初秋にかけて。

まさに今です。

ゲラニウムと言う名前でかわいらしい紫色の園芸品種もこの仲間です。


タカネグンナイフウロ  (北岳)


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Geranium eriostemon ver reinii form onoei

グンナイフウロが母種で、高山に植生し、グンナイフウロより濃い青紫色です。

北岳では草スベリに咲いていました。 

 

ハクサンフウロ北岳

 

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Geranium yesoemse var.nipponicum

中部以北と滋賀の高山に植生しています。中央アルプスでもよくみますし、私個人としては、雪渓の残る周辺に多いというイメージです。

学名の yesoense は「北海道の」nipponium は「日本の」と言う意味で、ハクサンフウロの母種は、エゾフウロです。

花弁には、細くて淡いピンクのラインが入っています。

タカネグンナイフウロよりも標高の高い所に咲いていました。

 

タチフウロ (杓子山) 

 

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Geranium krameri

これは、私的には、草原や里のフウロソウと言う位置付けです。

東北や中部、四国、九州にも分布していて、花弁の色は薄い紅紫色、濃いピンクのはっきりしたラインが入っています。

グンナイフウロはうつむきかげんに咲きますが、タチフウロは、上向きに咲いているイメージです。 

 

カイフウロ(杓子山)

 

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Geranium shikokianum var.kai-montanum

カイフウロ絶滅危惧種Ⅱ類。山梨県の特産種でイヨフウロ(シコクフウロ)の変種で、花弁が浅く3裂するか、もしくは裂けない個体もあり、特徴的なのは、濃い色のピンクの網目状の模様があります。

他のフウロソウの花弁のラインとは違い、特徴的な文様なのでわかりやすいです。

 

山に登り始めた頃は、この5枚の花弁のピンクのお花は、全部、何とかフウロだったのですが、やっと見分けがついてきた、と言う事なんですけどね。

葉にも特徴があるのですが、花がちゃんと個性を出してくれるので、わかりやすいほうかもしれません。

葉の写真も撮っておけばよかったのにと思いました。

そういえば、フウロソウの葉は、赤く紅葉するのがあります。

どれだったかな〜?

と、いつも、何となく中途半端な感じで終わります。

8月の杓子山 | 蝶のパラダイス

昨日(21.AUG)は、標高1597.6mの杓子山に登って来ました。

河口湖 IC から近いので、都内からのアクセスも良いです。

登山口は、山梨県忍野村になります。

高座山(1304.4m)を経由し、ハングライダーテイクオフポイントを見学しつつ、急登あり、ロープあり、距離は短いですが、登りごたえありのコース。

山焼きがしてあったりと、整備されている印象です。

景色も素晴らしく、関東富士見100景にも選ばれています。

不思議な山で、あまり見たことのない植物の宝庫です。

そして、それらの花に集まる蝶がいっぱい。

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マルバダケブキとアサギマダラ

登り始めはカヤトに混じり、下界ではあまり見られない花が咲き、写真を撮ったりしていて、なかなか先に進めません。

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オオナンバンギセル  カイフウロ
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フシグロセンノウ タチフウロ

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コオニユリ

急坂を登ったり、顔にたかってくる虫を払いながらの登山です、目の上をさされました。多分、ブユだと思います。帽子のきわも2ヶ所。

今朝は、右目瞼が腫れてノーメイクで出勤。

こんなの初めてで、やっぱり、黒い帽子は虫が集まるって本当です。

今回初めて、買ったばかりの登山用でない黒のナイキのキャップを被って行ったのですが、刺されたのは三人中私だけ。

 

頂上は、ヒヨドリバナの蜜を求めて、アサギマダラが飛び交っていました。

視界に入るだけで10匹はいました。

アサギマダラはとても美しい蝶で、黒と茶色に縁取られたペールブルーの羽を持ち、青空に透ける姿はステンドグラスのようです。

海を越えてタフな旅をする蝶だけあって、飛び方も優雅。

羽をあまり羽ばたかせないで、ふわっと長時間風に乗ります。

動画を撮ればよかった。

ともかく、ヒヨドリバナはアサギマダラのお気に入りの花です。

その他にも、アゲハチョウの種類も数匹。

カラスアゲハもいました。

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ヒヨドリバナとアサギマダラ 杓子山頂上

景色は、と言うと、残念ながら、ガスってしまって、視界は開けず。雲の中。

晴れていたら、この鐘のあたりにどかーんと大きな富士山。麓の富士吉田市

西側には、一昨日登った北岳をはじめ間ノ岳農鳥岳甲斐駒ヶ岳鳳凰三山。大菩薩山系。東京都の最高峰雲取山。奥秩父

山中湖のその向こうには相模湾などなど。

360度のパノラマが見えるはずだったのですが…

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杓子山頂上 天空の鐘

まだまだ気温が高い日が続きますが、山はすっかり秋の七草が咲き始めていました。

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ナデシコ キキョウ
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ハギ オミナエシ

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すっかり秋の花

ススキも、穂が出て来ました。秋の五草まで見つけた。

あとは、クズとフジバカマですが、最近フジバカマは見ていません。

今、準絶滅危惧だそうです。

と言う感じで、杓子山で遊んだ一日でした。

一昨日の、北岳高山植物も標高の低いところでは見られないものが多かったので、もうひとつblogを書いているので花に興味があったら見てみて下さい!

高山植物山野草の事を書いています。

ssawwaves's blog (山野草)

http://ssawwaves.hatenadiary.com/entry/

 

杓子山は、コースがいくつかありますが、頂上付近と、コースによっては、急登があるので、登山靴が良いと思います。冬は登った事がないですが、雪は少ないようでも、凍った時は、軽アイゼンが必要なくらいに傾斜はあります。

地図のチェックや登山情報はとても大事だと思います。

www.yamareco.com

山と高原地図 富士山 御坂・愛鷹山 (山と高原地図 32)

山と高原地図 富士山 御坂・愛鷹山 (山と高原地図 32)

 

 

8月の北岳|日の出に感動!

北岳に登ってきました。

北岳は、山梨県南アルプス市にある標高3193mの山です。

富士山が標高3776mですから、583m低い、日本で第2位の山。

 

登山の日にちが仕事の都合上決まっていたので、あまり天候は良くない感じでしたが、雷だけは避けられそうだったので(山での一番の恐怖です、下から来るらしい) 決行。

昨日18日(日)は多少ガスが湧きましたが、午前中と午後早い時間まで雨が降らずにもってくれました。

広河原から大樺沢二俣から雪渓を眺めながら左俣コース。

ハシゴを頑張って登ると、高山植物のお花畑のトラバース道に出ます。

今回はガスってしまい。南アルプスの山々の素晴らしい稜線はお預けでしたが、お花畑とイワヒバリに癒され、やっとのことで北岳と中白根の鞍部の北岳山荘に辿り着きました。

着いてのんびりお菓子を食べていたら土砂降りに、午後遅くに到着した人はレインウェアーがびっしょりでした。夜中も断続的に雨。

期待していなかったのですが、今日19日(月)の早朝はちょっとラッキー。

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日の出前の富士山

日の出を見る事が出来ました。

北岳山荘からの富士山です。AM5:14。

北岳山荘は、標高2900mですので、まだ太陽は現れません。

昨日の正確な日の出はAM5:05。

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Sunrise

左の影が北岳です。

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太陽に染まる雲

北岳山頂でこの景色を見たい予定でしたが、出遅れました。

毎日、地球は自転していて日が昇るのに、なぜか特別に日の出が見たくなる時や場所がありますよね。

北岳は標高が3000mあり、曇っていても、こうして富士山だけ頂上を見せてくれる日の出が見られるので期待をしてしまいます。

他にも、星空!とかライチョウ親子!とか希望はあったのです。

でも、今回は充分に達成。

日の出を見られた事と、酸素が少なくて気持ち悪くならなかった事です。

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北岳山荘を振り返る

赤い建物が、宿泊した山荘です。

帰りは、北岳山頂から肩の小屋を経て広い尾根歩き、天気が良ければ甲斐駒ケ岳仙丈ヶ岳の眺めが素晴らしいのですが、雲に隠れてしまっていました。

残念でしたが、イワヒバリ、ホシガラス、高山植物が見られたね!という事で、ダケカンバやマルバタケブキを楽しみつつ草スベリを歩き、ピーチソフトクリーム狙いで白根御池小屋へ、その後の広河原までの2時間は小雨から本降りへ。

天気も体力もギリギリの感じでした。

高山植物の写真はまだ整理していませんが、登るのがやっとで、相当数ピンボケでした。やれやれ。

 

私はかなりざっくりな文面ですが、おそらく本日の私と同じルートの山行を、詳細に克明に写真付きでヤマレコにアップしている方がいらっしゃって、山に行く時は参考にする事が多いです。私には出来ない‥‥ヤマレコ。

www.yamareco.com

 あると便利。

山と高原地図 北岳・甲斐駒

山と高原地図 北岳・甲斐駒

 

 

Melbourne | Royal Botanical Gardens Victoria ロイドオリーブの事

メルボルンのRoyal Botanical Gardensを歩くと、日本では。日常は見ることの出来ないたくさんの植物を見る事が出来るのですが、目に止まったのが、
Lloyd's Olive  ロイドオリーブです。
この花にだけ、In Bloom という看板付き。
特別な花なのだろうと気になり、調べてみました。

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Notelaea lloydii

ロイドオリーブはオリーブ科の低木。

北西部クィーンズランド(ブリスベン山)などの固有種という事ですが、レッドリストの植物だそうです。

絶滅危惧種の一歩手前で、環境保護および生物多様性保全法の、VC(Vulnerable)というレベル。

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咲いてます!の看板と、果実

ロイドオリーブは都市開発による生息地の損失と劣化により個体数が限られてきていて、保全するする為に、地元のコミュニティー内で認知度を高めたり、民間の土地所有者、土地管理者との連携により保全情報を共有して守っているようです。

日本も、レッドリストの植物に対して同じようなことを行なっていると思います。

ブッシュファイヤーによる、若い苗木の保護も対策しているとの事。

 

そして、潜在的な脅威になっているのが、ランタナ(Lantana camara)なんだそうです。

日本でもお馴染みの園芸種のかわいいお花です。花期が長くてとても丈夫。

別名シチヘンゲ。だんだんと花の色が変わっていきます。

東京の冬レベルの寒さは楽勝で常緑化しています。年間通して咲いていると思います。

この日本では、可愛がられ育てられている花が、ロイドオリーブの脅威とは!

知らなかった!

ついでに小笠原諸島沖縄諸島でも、侵入生物として、抜き取り、刈り取りが行われているという事実がわかりました。子供が種を食べると死ぬ事があるとも書いてありました。東南アジアでは、香辛料に使うらしいけど。

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Lantana camara

今年の4月にSydneyに行った時、Manly で撮った写真ですが、確かに雑草化していて、森林の縁にかなり生えていました。

森林の縁に生えることによって、ブッシュファイヤーの燃料負荷が増加するということです。

『国家的意義の雑草:ランタナ戦略計画』というのもあり、ロイドオリーブの脅威になり得るところに生息していれば除去するのだそうです。

侵略的な雑草

 

  • ランタナを制御するために、既存の地域および国の雑草管理計画と併せて、管理計画を策定および実施します。
  • 適切な方法を使用して、ロイドオリーブに対する脅威となる可能性のある地元の雑草を特定し、除去します。
  • 適切な方法を使用して、種にとって脅威となる可能性のある侵入雑草の侵入を防ぐために、サイトを管理します。
  • 雑草の根絶に使用される化学物質またはその他のメカニズムがロイドオリーブに重大な悪影響を及ぼさないようにします。

きっと、ロイドオリーブは、適切な種子の収集と保管が行われ、人為的に個体数を増やしていくのでしょう。そうなることを願っています。

情報は、オーストラリア政府の種のプロファイルおよび脅威データーベースより引用させていただきました。

 

洋の東西を問わず、どこの地域でも増えつつあるレッドリスト

あ〜残念だと心で思いながらも、明日からやっと夏休みで(7月も休んだけど)、台風が過ぎたら、高山植物でも見に行こうと思うわけです。

でも、高山植物にはいい迷惑。きっとごちゃごちゃと人間が侵入してきて、(鹿にも食べられるみたいですが) 登山道なんてなくなれば、盗掘も無くなるし、花たちには平和なんだろうなぁ。

きっと写真なんて撮られたくないんだろうな。

自然の中に入っていくと、人間なんて一番弱いかもしれないけど。

 

 

Melbourn | のんびりと歩きたい Royal Botanical Gardens Victoria

個人の趣味として、植物園が好きです。

子供の頃から、近くに植物公園があり、どんな季節も訪れるのが楽しみでした。

Royal Botanical Gardens Victoria に行ってきました。

1846年に造園され、年間180万人を超える来園者で賑わうそうです。

38ヘクタールの園内に50000株、12000種の植物を栽培していて、50種以上の野鳥が生息しています。

入場無料!

あいにく私たちが行った日は、7月で小雨がパラパラと降り、来園者少なめ。

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Royal Botanical Gardens Victoria Wikipedia より

戦争慰霊館側のエデュケーションエントランスから入りました。

まずは、ガイミア・リリーがお出迎え。2m以上はあったかな?

花期はこれからのようでしたが、赤い大きな花が咲きます。

日比谷花壇で稀に入荷され、一本のお値段は30000円以上とか。

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ドリアンテス・エクセルサ(ガイミア・リリー)
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カンガルーポー バンクシア

お花やさんでもあまり見ないお花が地植えです。

感激。

アラウカリア(Araucaria)とも呼ばれるナンヨウスギの仲間がちらほら。

南半球に自生するスギではなくマツなのですが、日本では、見慣れていないし、オーストラリアらしくてよいです! 

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ナンヨウスギの仲間

アロエやカクタス、アガベなどの乾燥した所に生える植物も!

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オーストラリアの森を歩いているような小径もあります。

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ヒースやコレアが咲いている時期でした。

コレア(Correa)はミカン科でオーストラリアの東部に自生していて11種26亜種あり、種間で自然に混成しているそうです。日本でも品種改良種がフクシアと言う名前で出回っていてかわいい花。

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Eucalyptus Globules (Southern Blue Gum)

見上げる高さのユーカリの木も、オーストラリアではガムと呼ばれています。

ガムは500種類もあり、変種も入れると800から1000種にも及ぶそうです。

葉はテルペンを放出するので、気温が高いと林のテルペン濃度が上昇し自然発火してブッシュファイアーが起こるそうです。

去年の12月はグレートオーシャンロードが部分的に通行止めになるほどの山火事があったそうで、その道を車で通過した時、道沿いギリギリまで焼け跡がありました。

 

アカシア(ワトル)も種類がたくさんあり覚えられません。

ワトルはオーストラリアの国花でもあります。

黄色くてふわふわのひよこみたいなかわいい花ですが、種類が多い……

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全部違うんですよね。これから満開を迎えるようです。

日本でも、桜が咲くより前に咲いていますよね。

こちらでは、冬の初めから咲き始めるようです。

竹やソテツも多くもありました。

 

7月のメルボルンは椿が満開でした。

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Camellia Japonica (ツバキ)は日本原産の花ですが、こうしてCamellia Collectionのコーナーがあったのは自分が生まれた国の原産の花というだけで嬉しかったです。

ココ・シャネルがアイコンに選んだくらいですから、世界中に愛される花なのでしょう。

季節がズレていましたが、バラ園、ハーブガーデンもありました。

 

多雨林地帯の代表格、締め殺しのイチジクが実っていました。

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Strangler fig tree

この植物の生態については簡単に過去記事で書いています。

ドラマティックな植物です。

ssawwaves.hatenablog.com

熱帯植物の温室もありました。温度差でレンズが曇り何も写真は撮っていませんが!

黒鳥が泳ぐ湖では、竿で漕ぐ小舟に乗って庭園を湖から眺めるアクティビティもありました。A$25

歩くとお腹が空きます。

美味しいベトナム料理のお店もありました。

お昼はここでいただきました!

ビジターセンター内のジャーディン・タンです。

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フォー。バインミー
フラットホワイト(エスプレッソにスチームしたミルクを注いだもの)

www.jardintan.com.au

ちなみにコーヒーは 5 SENSES のもの。

Specialty Coffee Roaster - Coffee Beans | Five Senses

ミルクは Schulz Organic DAIRY のものだそうです。

http://chulzorganicdairy.com.au

美味しかったです。

室内なのですが、どこからか、鳩やスズメが入ってきて、食べこぼしをつついています。

小雨だったので、芝生に座ったり、たくさん写真を撮ったりできなくて残念でしたが、充分に楽しめたと思います。

メルボルンの夏になると、広場で、ムーンライトシアターと言って、映画も上映するらしいです。いいですね。

www.rbg.vic.gov.au

植物の好きな方、鳥の好きな方、時間があったら是非歩いてみて欲しいです。

 

Melbourne | 冬の Bells Beach へ行ってきた。

Melbourne で行きたかった場所!

Bells Beach  

サーフィンはほとんどやらないですが、サーフィンファンの私としては憧れの場所!

この日はちょいと小雨で風強し。

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ここは、サーフィンのWSL CT(チャンピオンシップツアー) の第2戦で

大会名 Rip Curl Pro Bells Beach が

2019年は4月17日から27日まで行われていました。

男性は、Hawaiiの Jhon Jhon Florence がファイナルでFlipe Toledoを破り優勝!

 


John John Florence Takes Down Filipe Toledo to Ring the Bell in 2019

それにしても、すごい波!

大きいのは15feetもあったそうです! 

ちょっとばかり中途半端な情報ですが、長くなっちゃうから次!

  

女性はのファイナリストは、Courtney Conlogue of CA 

2018年も2017年も優勝。

彼女はNUDEでチューブに入ったことで有名。

しかも、下は岩場だったそうです。(ウェットスーツを着ていても怖いぞ)

フィジカル強化を怠らない女性で、数々の素晴らしい成績を修めています。

素敵!

www.espn.com

これは2016年、彼女が23歳の時にタヒチにて アメリカのスポーツ専用チャンネルのESPN 「BODY ISSUE」のために撮影したものです。

ファイナルのYoutubeもカッコ良かったですが、こちらもかっこよかったので貼り付けました。

 

毎年4月にそのような、大きなサーフィンの大会があることに思いを馳せながら、想像より小波だったBells Beach を眺めてまいりました。

波が打ち寄せるポイントがたくさんあるのを羨ましく思いながら‥‥

 

小雨で空気中にたくさん水蒸気があったので、次に立ち寄ったBeachでは虹!

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この海は南極大陸に続く! 

一瞬でも壮大な気持ちになったよっ。

保護色なんだね。Melbourne の野生有袋類

Melbourneに行ってきました。

成田から約10時間ちょっとのフライトでした。

カフェに行ったりワイナリーに行ったり歴史ある建築を訪れたりしましたが、

私がこの旅において癒されたのは、動物や鳥や植物や海の景色でした。

Sydneyに行った時も、野生のカンガルーを車窓から見ましたが、草原にいたので、動物園で放し飼いにされているカンガルーと同じ感じがして、ちょっと野生感が足りなかったのですが、今回は雨の中のお食事中で、車から降りて近くで見たので、それなりの感慨がありました。

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こうして見ると、足の白さがユーカリ(オーストラリアではガムツリーと呼ばれていた)の幹の色とそっくりで、あまり目の良くない私には最初はすぐにわかりにくく、景色にうまく同化しておりました。

カンガルーも他のオーストラリアの動物と同じで夜行性ですが、この日のように雨が降る日は、天気の良い日より活発に活動していて、草を食べている事が多いそうです。

オーストラリアの全人口が2400万人位だそうですが、カンガルーは人口の2倍いるそうです。(この前は4倍って言っている人もいた)ちなみに羊は1億匹いるらしいです。

カンガルーとは言っても、60種類ほどいるそうで、ワラビーやら、2mくらいにもなるアカカンガルーや、ユーロ、ツリーカンガルーなどなど。

これは多分、グレイカンガルー。一般的な種類。

 

次の保護色さんは、コアラちゃん。

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寝ています。結構な無防備ぶり。

わかりやすいようにちょい加工しましたが、ユーカリ(ガムツリー)と一体化しています。

加工しないとどこにいるかわかりにくい。

 

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違う場所にいた、やはり寝ているコアラ。

加工するのやめました。

ガムツリーのグレイがかった緑と樹皮の色と馴染んでいます。

コアラはもともと、天敵はいなかったそうですが‥‥

諸々の事情で激減中だそうです。

 

Cityから車で1時間半から2時間ほどで大自然

私達には、驚きと感動だけど、住んでいる人は当たり前の光景なんですよね。

車から降りて少し歩けば見られるんですから。

 

日本もなかなか良いけれど、10時間の飛行機の旅は、遠い大陸の見たこともない自然を見せてくれてやはり楽しかったな。

 

6月の谷川岳|イワカガミのいろいろ♪

谷川岳に咲いていたイワカガミの事を整理。

イワカガミとは。

イワウメ科イワカガミ属の常緑の多年草

ピンク色のフリンジ付きの花びらは、虫を誘き寄せる作戦でしょうが、人目も惹きつける可愛さです。

このイワカガミの種類は花の大きさだけでは環境の違いで個体差があり、私には見分けにくいです。

咲いているところは、山地の尾根筋の渇き気味のところ。林のふち。岩場。礫場。

名前の由来は、岩場に咲いていて、葉に光沢がありツヤっとしている事を鏡に例えたらしいです。

”イワカガミ属が咲いてる〜”で良いのかもしれませんし、歩いているときは、

”あ〜疲れた〜”と思っているので、割と深く考えないのですが、2,3日経つと気になります。

なので、気になり始めました。

今回の谷川岳で出会ったイワカガミファミリーは4種類でした。

 

オオイワカガミ

森林の縁に多く見られたのが、オオイワカガミ。

葉っぱのギザギザがはっきりとしていてノコギリ状です。

越冬した葉は、かなり大きくて10cm以上のものもあります。

新しい葉はちょっと赤い。何しろ葉っぱが立派です。

日本固有で、中部の日本海側の雪が多い地帯で見られます。

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オオイワカガミ Schizocodon soldanelloides var.magnus


ヒメイワカガミ

白い花が咲きます。

葉は小さくて卵型、縁は、オオイワカガミのような、はっきりとしたノコギリ状ではありません。

ミツバオウレンの葉も一緒に写っています。

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ヒメイワカガミ Schizocodon ilicifolius


アカバヒメイワカガミ

またはベニバナヒメイワカガミとも言うそうです。

ヒメイワカガミのピンクです。

頂上付近の雪渓をバックに咲いていました。

葉が見にくいですが、縁はそれほどノコギリ状にギザギザではありません。

小雨で光量が足りないせいなのか、薄いピンクに写っていますが、もう少しだけ濃いピンクでした。

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アカバヒメイワカガミ Schizocodon ilicifolius f. purpureiflorus

葉っぱがうまく写っている写真が無い事を、友達にラインをしたら、葉も花もよく撮れている写真を送ってくれました。

昨年滝子山で撮った写真だそうです。

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つるっと光った葉が特徴的です。ちゃんと正面向いてくれています。

 

シロバナオオイワカガミorオオイワカガミのアルビノ

今回の谷川岳で気になったのはこれ ↓

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オオイワカガミ Schizocodon soldanelloides var.magnus (f.niveus)

アルビノ(白色変異)なのか白色品種なのかよくわかりませんが、何しろ白いオオイワカガミです。

葉が大きくギザギザしていてオオイワカガミ には間違いありません。

葉がちゃんと写っていませんが。

萼がうっすらとした緑なのも気になる。

 

その他のイワカガミ

イワカガミはWikipediaによると、コイワカガミ、イワカガミ、オオイワカガミと区別しているが、それらの中間型が存在していて類型分類では区別できないという見解があるそうです。

高山型だとか、屋久島の方に行くと、ヒメコイワカガミと言うイワカガミの変種があり、かつてはそれはヒメイワカガミの品種ではないかと言われていたそうですが、DNA集団遺伝構造解析と言うのがあり、DNAで家族がちゃんと分かったらしいです。

 

まとめ

学者さんがちゃんとDNAで解析してくれるので、細かいことは気にせず、山を楽しもう!

 

 

6月の谷川岳|雪解けした後に咲く花々♪

小雨でもたくさんの楽しみがあった天神平からの谷川岳

まだ所々に雪渓が残っているので、雪解け後のお花がまだ残る6月中旬。

標高1500m付近から森林限界になるので、低い標高から高山植物が観察できます。

 

まずは、谷川岳ベースプラザの6Fでロープーウェイ土合口駅から天神平駅までの往復チケットを購入。¥2060です。

ちなみに1Fから5Fは駐車場になっていて、冬期は¥1000夏期は¥500です。

小雨が降っていたので、初めからレインウェアーを上下とも着込み、リュックにカバーをかけました。

15分間のロープーウェイの旅でいっきに1316mまで上れます。


f:id:SSAWWAVES:20190613174352j:image  往復チケットが雨でしわくちゃに。

 

登山道の雪渓は、肩の小屋の下のなかなか急な斜面に60mほど残っていて、滑落や踏み抜きは注意、登りは注意深く滑らないように登りましたが、下りはストックを使用。

もし気温が下がって固まったらアイゼンが必要かもしれません。

やはり山は装備は必要で、今回も雨具はしっかり持っていて良かったです。

防水スプレーもかけておいて良かった!

すぐ止んだとは言え、頂上で雹に降られるとは思いませんでした〜。

頂上は二ヶ所あり、ネコの耳のような双耳峰です。

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オキの耳(1963m) トマの耳(1977m)

晴れていれば、美しい稜線が見られるのですが残念です。

でも、雪解けした所から、美しい高山植物が咲いていました。

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頂上近くのハクサンイチゲ ユキワリソウ
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秋には真っ赤な実になる アカモノ ミツバオウレン
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シャネルのドレスの様なオオイワカガミ ツバメオモト
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エバキスミレとオオイワカガミ(アルビノ) ジョウエツキバナノコマノツメ

上の写真の白いオオイワカガミはレアだと思います。

ヒメイワカガミの白い花とは、葉っぱが違っていましたので。

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午後になり雲が取れて来ました。
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ムラサキヤシオ クロモジ
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シラネアオイ ミヤマスミレ

天神平のロープーウェイまで下りたところで、やっと朝日岳の頂上が見られました。

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     笠ケ岳(1852m) 朝日岳(1945m) 白毛門(1720m)

勇壮たる山々です!

今回付き合ってくれた友人は、山梨100名山踏破。群馬100名山はあと15座。日本100名山は50座は登っている心強い名ガイド!

朝日岳は延々と急登だけど、素晴らしいお花畑が待っているんだそうです。

谷川岳をロープーウェイ使って登り、牛歩の私には夢の世界。

誰かヘリコプターで山頂まで乗せてくれないかしら?

 

下りのロープーウェイに乗る前にサンカヨウが咲いていました。

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サンカヨウ

この花は、雨が降ると花びらが透き通りガラス細工のようになるのです。

行きに気がついていれば見られたはず。残念。

ちょっと写真をお借りしました。

雨の日はガラス細工に変身です。↓ 

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雨の日のサンカヨウ 谷川岳のスタッフブログより

見た花を全部は乗せていませんが、小雨の日の山登りレポートでした。

 

もうひとつ山野草高山植物のBlogを始めています。

LINKを貼っています。   

ssawwaves.hatenadiary.com

 

今は、山野草の中でも、好きなスミレの事を短く書いています。

山野草高山植物が好きな方は覗いて見て下さい。

よろしくお願いします!